新しい出会い by ヒンジ
アルゼンチン人さん(40歳)からメッセージが届きました。
当たり障りない優しい感じの文章で、好感が持てました。
なんとこの方コロナになる直前の約一年前にカナダの永住権を取ってはるばるアルゼンチンからやって来た、とのことで、その理由は”アルゼンチンという国がヤバいから”。
国の経済状況も悪ければ、政治的にも腐敗していて治安も良くなく、そんな自国に飽き飽きしていたらしく、ずっとどこか環境がいいところに移住しようと思っていて運よくコロナになる前にカナダ移住が叶ったとのことでした。
日本に生まれるとそんなことなかなか考えづらいですが、彼のお友達はみんなそれぞれいろんな国に移住して国を離れていったらしく、友達がアルゼンチンからいなくなっていったから自分も移住するとこにしたって言ってました。
メッセージのやり取りをしている間にもう一つ分かったことが、このアルゼンチン人さんがどうやら仕事が大嫌いということです。
働きたくない、リラックスしたい、をメッセージ上で連発し、終いには
「僕は働くのが好きじゃないから、自分のクレジットカードの支払いをしてくれるかわいい女の子を探してるんだ(ニコっ)」
と言い出したのです…。
それまでまぁまぁいい感じにメッセージのやり取りをしていた私の顔からサーっと血の気が引いていくのが自分でも分かりました。
え…
と戸惑った瞬間に
「冗談だよ」
とすぐ訂正が入ったものの、働くのが好きじゃないのは間違って無さそうだしどこまで本気なのかかなり怪しいところ。。
フツー冗談でもそんなこと言わないですよね。全然おもしろくないし。
真相は分かりませんが、彼は間違いなく気前がいい人ではないだろう、ということが安易に想像はできます。
ケチがまぁまぁダメな私は実際に会うのどうしようかなー、この人はスキップして次に行ったほういいかなーと正直悩みました。
また初めてのデートで割り勘ってなった瞬間に引いちゃうしなー、と一人悶々としていると、
彼から「どっか歩きに行く?」というお誘いがあったので、とりあえず会うだけ会って(歩くだけ歩いて)、ご飯食べなきゃいいんだ!という作戦を思いつきます。
話していてお互いめちゃくちゃ近いところに住んでいると分かったので、とりあえずファーストコンタクトはお決まりの海沿いを歩く、ということに決定。
ウォーキングデート当日
待ち合わせ場所に早めに着いた私。
待つこと10分。
ポケットに手を突っ込みにやにやしながら横断歩道を渡って来るメンズが。
アルゼンチンさんだ!
黒のスポーティーめダウンジャケットにジーンズ、歩きやすそうなスニーカーといった至って普通の装い。
ダサいってほどでもなく、歩くにはちょうど良さそうな格好。
ナイストミーチューと軽く挨拶を交わしそのまま歩き出す私たち。
まずは一年前にアルゼンチンから移民を取ってカナダに来たというなかなか思い切ったことをする彼を讃え、どういう経緯でそうなったのか歩きながら20、30分話しました。
この方も先週のユーンさんと似たような空気を醸し出していて、初めて会ったのに特に緊張する面持ちもなく、かなりリラックスしていて、こちらとしてもかなり話しやすい。
しかしこれまたユーンさんと似ていて今度はスパニッシュアクセントが強く、やっぱりたまに何を言っているか分からない…。
彼はまだカナダに来て一年ということもあって、英語が完璧ではありませんでした(それでもユーンさんよりは100倍上手)
しかしスパニッシュアクセントよりも何よりも彼少し舌足らずなところがあって、滑舌が悪かったんです。そのおかげで余計聞き取りづらいというか…。
あー、なんでいつもこうなんだ…なんでいつも言葉問題に直面するんだ…
とも思いましたが、ここでは自分も外人なので人のことは言ってられません。
このお散歩デート1時間半で分かったことは
アルゼンチンさんは
- ガツガツしていない草食系
- 身長173センチぐらい
- 頭はてっぺんがハゲているザビエル系
- Tシャツから胸毛が飛び出るほど毛深く
- どうやら働くのはやっぱり好きじゃない(仕事はなんでもいい)
- カナダに来てすぐコロナになって、オフィスにも行かず家から仕事
- 職場の人とも仲良くなれないまま友達もできず
- 一人暮らし
- 料理はするけど自分の料理に飽き飽き
- 日本に行ってみたいが行ったことはない
(実物もっとさわやかです)
などが判明。
彼は歩くだけではなくコーヒーにでも行きたそうでしたが、この日は夕方から夜にかけてのお散歩だったので、コーヒーはまた今度ということでこの日はお開きに。
印象はそこまで悪くなかったので今度またコーヒーかランチに行ってみようかな!と思えました。
次回お金が絡んで嫌な印象に変わらないことを切に願う…。
つづく。