元彼からの呼び出し
ちょっと前の話になりますが・・・
ポン太くんと結婚する数週間前に去年の夏に別れた元彼から連絡がありました。
「今週のどっかで会える?」
彼とは別れた直後に数回会ったり、3ヶ月ぐらいメッセージのやり取りをしていましたが、クリスマス以降4ヶ月半ほど全く連絡を取っていなかったので突然のメッセージに正直ドキッとしました。
え、でも待てよ。私は全然会いたくないけど。
私はもうポン太くんとの結婚が決まっているし、第一4ヶ月も連絡を取ってなかった人が急にヨリを戻したいなんて言う可能性はきっと低い。
じゃあなんで今更私に会いたいんだろう?
彼が私に会いたい理由が全く分からず、”WHY?”と聞こうと思ったのですが、言葉にとても敏感な彼にこう送るとキツく聞こえて傷つけちゃっても嫌だな、と思いここは何も聞かずに心穏やかに、分かった、とだけ返信した私。
彼が私にもう気持ちがなく、ただ友達として会いたいのだとしても、この短期間の間に私にはもう新しい彼がいて、その人と数週間後に結婚、さらにはお腹に赤ちゃんがいる、と知ったら少なからずショックを受けるだろうと思うと本当に会いたくなかったのですが、ここで「忙しいから」と曖昧にしたらきっと会えるまで何度も誘ってくるだろうと思い、意を決して会うことに。
友達としてでももう会わないほうがいいと伝える為にも会ったほうがいい、と自分を説得したものの本当に会いたくない気持ちが強く、胃が出そうな気分で当日を迎えました。
付き合っていた当時のように、私の仕事が終わる時間に車で迎えに来た彼は二人分の夜ご飯をレストランでオーダーしていてそれをピックアップした後、遠くのビーチに行ってもいいかと私に打診して来ました。
「え・・マジかよ・・早く帰りたいんだけど・・」
正直彼と長い時間一緒にいるつもりはさらさらなかったので、夜ご飯が用意されていることも、遠くのビーチに連れて行かれることも全く同意できず、むしろ引いたのですが彼なりにいろいろ計画したのだと自分をなだめ仕方なく車で30分ほどのところにあるキレイなビーチ沿いのピクニックテーブルで夜ご飯を食べることに。
気遣い満点の彼は私の為にブランケットやビールまで用意していました。(もちろんビールは断りましたが、普段だったら喜んで飲むのにおかしいな、と思ったと思います。)
持ち帰り弁当を一緒に食べながら彼が話し始めたことは彼の近況について。
実は彼、私と交際している間何年も就職できず苦しんでいた過去があります。
もちろん苦しんでいたのは彼だけではなく、私も相当苦しみました。
仕事がない、というよりはより好んで仕事を選んでいただけで、”なんでもいいから、スターバックスでもコストコでも何でもいいから何か仕事を始めて欲しい”と懇願する私の言葉も受け入れず、お坊ちゃんの彼は日雇いバイトすら始めませんでした。
”働かないなら私が働くから主夫になって欲しい”
それで子供ができたら子供の面倒見てくれれば私はすぐに仕事復帰できるし、といくら私が違う角度から彼を正当化しようと頑張っても彼は
「いや、働きたい」
の一点張りで受け入れず。
かと言って学校に通って新しい資格を取るでもなく、彼は一日中家にいるばかり。
別れに繋がった大きな原因は言うまでもなくこれです。
その彼が私と別れた直後についに職に就いたのです。
素直におめでとう!と嬉しかった反面、正直「え・・別れてから仕事始めるとかなんなの・・」と嫌な気持ちにもなりました。
幸いなことにその仕事がすごく好きで楽しんでいるみたいだったのですが、今はその仕事をお休みしてオンラインのコースを取っている、とのこと。
3ヶ月のかなり凝縮されたコースで一日10時間勉強しないといけないらしく、毎日家に缶詰で勉強の日々。
あと2週間で卒業するとのことで、2ヶ月半ぶりに外に出たと言う、本当か嘘か分からないことを言っていました。
その2週間後というのがちょうど私の誕生日に当たる日取りで、なぜか彼は
「君の誕生日の二日前に卒業できるんだ!本当に運命を感じたよ」
と繰り返し、私の中で内心嫌な予感が漂い始めていました。
話が進むにつれ、「今はまだコロナで旅行できないけどキャンプならできるから誕生日にキャンプに行くってのはどうかな?と思うんだけど・・?今誰かとデーティング(付き合ってたり)してたりするの?」
と聞いてきました。
え、今日会いたかった理由は私の誕生日空けといてって言う為だったの?
と思うと予想外すぎて引いてしまい、
「あー・・・」
と言葉を失いましたが、すかさず
「うん。今付き合ってる人いるよ。」
と答えると、一瞬パンチを食らった顔をしたものの、
「えー、すごい。早いね。どうやって見つけたの?見つけ方教えて〜」
となんでもないフリに転換。
「オンラインで見つけたんだけど、その人と結婚する予定だよ。」
とハッキリと告げました。
すると
「・・・へ〜・・」
となんとも言えないリアクションを取った彼。
すかさず
「そっちは彼女できた?」
と一応聞いてみると
「いや、できないよ・・。」
私「そうだよね・・。今勉強で忙しそうだもんね。」
彼「・・・違うよ・・」
そこから彼はゆっくりと私に対する想いを語り始めました。
つづく。