37歳からの血まなこ婚活日記

まさか自分がこの歳まで結婚できないなんて夢にも思わなかった売れ残り女子が、アラフォー目前にして本気の婚活を始めました

ポン太という人間

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私の婚活は今ポン太さん一択。


かと言ってそこにがっついているわけでもないのですが…。


ポン太さんとは二回会って、その時も特に次会う約束をするでもなく頻繁にメールをするでもなければ特に意識することもなく、自分の中では友達感の強い相手ではありました。


ただ3、4日メールしない日が続くと、自分の中でなんとなく
”あ、そろそろポン太さんにLINEしてみよう”
とふと思わせるところがなんとも不思議な存在でもありました。


二回目にポン太さんと会って約10日後の夜、家でくつろいでいる時になんとなくポン太さんにおつかれさまー、とメールしてみるとすぐに返信が返って来て


「今から飲みに行く?」


特に会いたいとも飲みに行きたいとも一言も言っていないのにいきなりのお誘い。


実はこの時たまたまうちの近くに知り合いとご飯を食べに来ていたらしく、そのご飯がもうすぐ食べ終わって解散になるのを見計らっての飲みへのお誘いでした。


なんともタイミングよくメールしたもんだ、私も。


この時点ですでに夜10時近かった上に、コンタクトからメガネに変え完全にくつろぎモードに入っていた私でしたが、こういうノリのいい人が大好物な私は二つ返事でポン太さんに会いに行くことに。


急いで着替えて再びコンタクトに変え、秒で化粧を済まし、近くで待っているポン太さんに会いに行ったまでは良かったものの、カナダのコロナ対策の一環で夜10時以降はお酒が提供されないという事実に気づいた私たち。


結局開いている飲食店はほぼなく、仕方なく24時間営業のデニーズでお茶だけすることに。(化粧までしたのに近所のデニーズでお茶だけという拍子抜け)


行き場を失った若者たちが溢れる廃れたデニーズで彼が話し始めた内容は自らの服装について。


今まで聞きたくても聞けなかった彼のピチピチの洋服についてやっと話せる機会が巡って来ました。


この日の彼の服装はまさにピチピチの”上野クリニック”

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90年代トレンディードラマの代名詞、吉田栄作が着てたらかっこいいであろうタートルネックも、ポン太さんが着るとどの角度から見てもダサい。


想像してください。


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ピチピチの
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です。


そしてその上野クリニックの上に羽織っていた上着は玉虫色のピチピチダウンジャケット。


一体どこで手に入れたんだろう、という疑問を抱かせるアイテム。


聞くにポン太さんはここ3、4年服を全く新調していないらしく、この玉虫色ダウンは10年ものだそう。


さらにここ数年で体重がかなり増加しているみたいなので全ての服が面白いほどにピチピチ。


”多分もうちょっとカジュアルな服装の方が似合うと思うし、やっぱりサイズ感って大事だからそろそろ新しい服買ってもいいかもね”


と私なりにやんわりアドバイスしてみたところ


「え、じゃあ俺服買うわ。うん、服買おう。あ、そうしよう。」


と少しずつやる気になってきたポン太。


とはいえこの手のタイプ(大学生タイプ)の人はヤルヤル詐欺が多いので特に深くは信じず聞き流していると


「今度服買うの付き合ってくれない?」

と想定外に自ら打診してきました。


今までの彼氏もいつも私が洋服を選んでいたこともあって、男の子の服を選ぶのが大好きな私。


待ってましたとばかりにこちらも二つ返事で快諾。


次のデートはポン太さん改造計画になりそうです。


こうして会うたびになんだかんだポン太さんとの距離が少しずつ縮まっていくのを肌で感じ、次会う時は彼の服装を変えられる!と思うと俄然やる気が湧いてくる私。


このデニーズでのお茶タイムが私の心をぎゅーっとポン太さん寄りに引き寄せました。


(未だに)全くタイプではないですが…。


次の休みの日に洋服を買いに行く約束をし、この日は夜の11時半頃解散。


ポン太さんの仕事は朝早く、この次の日も朝6時に起きないといけないのですが彼はいつも「余裕っしょ」と言って夜遅くまで私に会うのも厭わず、電車に乗って私が住むダウンタウンまでやってきます。


この週は彼の仕事のスケジュールがかなりタイトで、朝7時から3時半まで仕事をし、一度家に帰って仮眠後再び夜10時から次の日の朝10時まで夜勤という過酷極まりないスケジュールで「今週一日2、3時間しか寝てない」と信じられないことを平気で言う根っからの大学生タイプ。


それでいて羽が生えたようなフットワークの軽さで私に会おうとしてくれるところが理解できない、というか信じられないというか嬉しいというか愛おしいというか…。


この彼のフットワークの軽さとノリの良さがぐんぐんと私を惹きつけるのでした。


つづく。